こうやって少しずつ涼しくなってくると同時に、感傷的な気分になってくる。
暑すぎる夏はそれだけで忙しいのに、気候が快適になれば、物思いにふける暇もできる。
そのせいで、まったくでたらめな思考ばかりが頭を過り、真夜中に流れては消え、瞬いては己を苦しめる。
ただただ暑さに茹だり、寒さに凍えている方が、私の性に合っているのだ。
快適なのが悪なのか。書いて書いて君を想う。もういないのになんて、夏の暑さがあれば思わなかった。
今朝拾ってきた机の上のどんぐり。季節は巡る。君は取り残されたまま、油絵具で描いたような暑さの中、あの笑顔を浮かべたまま。
『秋恋』
9/21/2024, 4:21:26 PM