静寂に包まれた部屋で、
君の目が覚めるのを待っていた。
日中は騒がしい教室も6時を過ぎると嘘みたいに静かだった。
木曜日の放課後は私にとって特別なもの。
だってサッカー部は休みなんだもん。
アイツは君とは帰らない。
友達に連行されていっちゃうからね。
そいう時こそデート行くんじゃない?
やっぱりあんな男辞めときなよ。
本当はそう言いたかった。
でも言わない。
アイツの話をする時の君がすごく幸せそうだから。
私から君との時間を奪った罪は相当重いけど、毎週のこの時間に免じて許してあげる。
君はトモダチ。それでいい。
でも君の一番はやっぱり私が良かった。
小さく揺れる君の寝顔に私の心も合わせて揺れる。
私の心はちっとも静かではなかった。
9/29/2024, 11:27:15 AM