【何もいらない】
幼い頃はずっと何かが欲しいと飢えていた。
おもちゃが欲しい、お菓子が欲しい
そんな可愛い欲望がいっぱいあった
今でもおもちゃやお菓子が欲しいとかはある。
でも幼い頃のように飢えるくらい欲しいことはない
幼い頃より手がかからなくなったから
というのもあるだろうが
それ以外にもあるかもしれない。って考えてしまう
弟がいるから。
どれだけもらっても弟に取られる。
誕生日プレゼントでもご褒美でも
どんなものでも、弟は容赦なく取る
それを「また今度買うよ」で片付ける。
だから、私は心のどこかで諦めたのかもしれない
"もらっても意味が無い"どうせまた取られるから。
取られなそうなものを買うことは何度もした
ぬいぐるみとか弟の嫌いなものとか
でも、取られた。
いつの間にか弟の部屋にぬいぐるみがある
嫌いなのに食べる。そして捨てる
そういうのから考えるのも疲れたんだろう。
唯一かもしれない、弟に取られないもの。
それは音楽関係のものだ。
いつもは習い事すら取られる
その度に私は辞めてる。お金かかるしね…
でもピアノを習ってたが取られなかった
そのせいか音楽をしている間は自分でいられる
部活も音楽関係だ。
そのおかげですごく楽しく過ごせている。
音楽へ進ませてくれたお母様には感謝している
もちろん弟に取られないっていう理由だけじゃないが
感謝している。
本当にありがとう。
――――――唯一のもの
4/20/2023, 12:44:07 PM