あなたと見ていた覚めないはずの夢。
命ある限り続くものと思っていた。
それが、あなたの突然の心変わりで、音もなく崩れ去ってゆく。
二人で築いてきた夢なのに。
あの夢のつづきを、他の誰かと見ることは出来るのだろうか。
それとも、目が覚めて、すべてが無に還るのか。
どちらだとしても、とても幸せな夢だった。
今頃あなたは、あの夢のつづきを他の誰かと見ているのかもしれない。
ある日、私は目を覚ました。
現実に還り、あなたと見ていた夢が、すべて虚構であったことに気付く。
「夢なんだから当然じゃないか」誰かの声が聞こえる。
それでも私は、とても幸せだった。
あの夢のつづきでしか生きられない、そう強く思った。
もう一度、眠ろう。深い眠りの中へ。
他の誰かじゃダメなの。あなたしかいない。
この現実の世界では、私は一日たりとも生きられない。
命ある限り続くと思っていたあの夢を、永遠の眠りの中で見ていたい。
あなたを引き連れて、終わりのない夢の世界へ。
1/13/2025, 1:03:43 AM