『   』

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出来損ないだった

そのことに気がついたのは、同時に孵化した同種たちが青空へ飛び立つ中、僕の視点がその背々(せ)を視界から上へと追い出した時だ


僕は地面に打ち付けられた
生まれたての身体、もとい僕の片羽はうまく乾かなかったようで、半分欠けていた

今日も同種が忙しなく羽を擦り合わせている
僕はそれができないので、ただ日陰のぬるい地面に横たわっていた


ーーー

身体の浮遊感があった
地面よりももっとぬるく、水気のある柔らかなものに包まれて、僕は生まれた地面のそばの木の枝に欠けた羽と共に移動させられた

君がその木の中で1番空に近いところに乗せてくれたのは、どうしてなのだろう

1/14/2023, 10:19:01 AM