ボクはダイダラボッチで、妖怪村の村長さ。
妖怪達は人間を奴隷にしたけど、どうでもいい、そうなったのは前世で誰かを奴隷にしたからでしょう?自業自得。どうでもいい。
ある時、どこだかの姫様が村に来て、子供を産んだ。子供は鬼が持ってった、姫様はお城に連れ戻された。どうでもいい。
18年くらい時が経って、あの子供を見つけた、いや、正確には存在は把握してた、でもちゃんと観たことはなかった。
子供は、美しい青年に成長していた。
鬼の慰み物となり、鬼達に愛されていた。
そのせいか人間には疎まれていた。それでも、鬼から食べ物を貰っては、骨張った子供や老人に分け与える優しい心を持っていた。
ボクはそんな紫の眼をした青年に夢中になった。
手始めに村から妖怪達(ボク以外)を追い出し、人間だけの村にした。人間共の話を聞き、住みやすい環境に整えてやった。
お気にの青年とボクは一番大きな家に同居♡
何か人間に善くしてたせいか、ダイダラボッチから地龍に出世したらしいけど、どうでもいい。
青年とボクは愛し合ってた。
でもそれは、人間達が青年を良く思わない原因でもあった。
追い出された妖怪達が、その感情を利用し、青年をボクの手の届かない場所に連れて行った。
何年か過ぎ、狛犬が人間との間に生まれた赤子を見せに来た。
その子は、紫の眼をしてた。
ボクの愛した青年は、
生まれ変わってボクの元へ、帰って来た。
2/6/2024, 5:25:07 AM