彩士

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稀に自分は操り人形なのではないかと思う時がある。
指や、肘や、頭や、首の付け根から、目に見えない銀の蜘蛛の糸を介してどこかに吊り下げられているのではないか、と思うことがある。

それは、笑っていたのにどこか冷静になってしまった時だったり、本心とは異なる行動をしてしまった後だったり。

感情というものが自分の中にある限り「人形」ではないのかもしれない。ただ操られているからと責任逃れをしたいだけなのかもしれない。

ただ、今生きている世界が誰かの書描いた人形劇の一場面で自分はその世界を成り立たせるための構成員であるのなら、もっと生きやすくなるのかもしれない。

赤っ恥をかこうが絶体絶命の場面になろうが、これは虚構であるのだから人に影響されず、好きに行動していけるのかもしれない。

まあ、自分が作り物だとするならこの世界を作った作者はかなり変な人なのだろうと思う。

そんな変な人の立ち位置を奪い取ってやる、と思うくらいには自分は生意気なガキのまま居続けたいと思う。

6/18/2025, 10:50:28 AM