木弓るん

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怖がり

君はいつだって
僕の後に隠れるようについてきていた

知らない人に挨拶する時
二人だけで商店にお使いに行った時
僕が気まぐれで肝試しに夜のお墓に行った時

小さくて可愛かった君は
しばらく見ないうちに
すっかり綺麗な大人の女性になっていた

なのに、帰りの道で君は僕の袖を掴む

「その、田舎の夜道は、怖くって」

どうやら君の怖がりは
大人になっても治っていないらしい

懐かしい気持ちで
僕は君を実家まで送っていった

3/16/2024, 12:12:30 PM