どうしたら、形の無いものに縋ることが出来るのでしょうか。
例えば、吊り橋の足場が透明だったとして、目には見えないが確かに存在している、と言われれば、人は安心出来るのでしょうか。
落ちたとしても、お前は空を飛ぶことが出来るから大丈夫だ、とただの人間が言われたとして、信頼することが出来るのでしょうか。
私にはそれが到底理解出来ませんでした。
しかし、私が人生という物に徹底的になぶられ、弄ばれ、絶望を感じた時、不意に人間の“温かみ”に触れる機会があったのです。
その時に、ああ、こういうことか、と少しだけですが、合点がいったものです。
『形の無いもの』
9/24/2024, 11:08:24 AM