(どうしても...)
前の晩にどれだけ早く寝ても、朝起きるのが辛い
朝の日差しが鬱陶しく感じる。
それでも社会は待ってくれないし、ため息混じりにスーツを着る。
革靴がいつもよりも重たく感じる、文字通り足取りも重たくなる。
会社に着いた時にはもう体力も気力もない。
ふと、珈琲のいい香りがしたので匂いの先に目を向けた。
背もたれの革がヨレヨレになっていて、書類がまばらに散っている同僚のデスク。
僕よりも先に会社に着いていたのか朝から気合いを入れるために用意したであろう珈琲のカップがパソコンの前に置かれていた。
さしずめ、気合いを入れようとしたはいいがやっぱり一服してからと喫煙所に逃げたな。
そんな情景を勝手に思い浮かべて、フフフと笑った。
仲間はここにも居たんだなと、自分もタバコ持って喫煙所に向かう。
今日も頑張るか!なんて虚勢でも同僚に吐きに行くか。
どうしたって頑張れない時もあるんだし、朝ぐらいは頑張るフリでもしよう。
5/20/2025, 10:03:47 AM