ゆいに

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「記憶の海」


柔らかい滑らかな…豆腐のようなそれに足首まで浸かっていた。
微笑みながら私は片足を引き抜き、そっと足下のそれを足指でまさぐった。

柔らかくて、温度が低くて、水よりは少し温かい。
そういう意味では海にも似てるかもしれないと思いながらくるくるとそれを掻き回してみた。ぬるぬるして、すべらかで、ちょっと何かのペットみたいだった。

「たくさんこのまま踏み潰しても良いんだけどな」

そう思いながら培養された貴方の脳の記憶の中を静かに歩いていった。

シナプスの森は記憶の海

貴方の人生の全て

5/14/2025, 9:29:03 AM