rit.

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あの日はそうだな、中学最後の花火大会だった。
受験勉強の間に行ったそこでは、人混みの中で背の高い君を必死に追いかけてた。
一緒に屋台は回ったけど、得に買うものもなく離れたところから花火を見ようとした時だったか。
君は僕に耳打ちしたんだ。「あそこにいる子、めっちゃ可愛くね!?」
それが僕ら3人の初めての出会いだったわけで、
それから僕ら3人高校一緒になってさ、ずっと一緒にいたわけよ。ほんとに仲良しで、今でも僕にとってはふたりが1番の友達なんだ。
ふたりが付き合った時も、最初は遠慮してふたりにしようとしたけど、特に今までと変わることも無くて、邪魔者扱いしない君たちがほんとに好きだった。

というわけで、色々あったけどさ、ほんとに僕がいちばん嬉しいんだ。

涙声で続ける。

「結婚おめでとう!」

会場には拍手が響き渡って、僕は一生懸命涙を拭いていた。


天気のいい春の日の、親友の結婚式の話。

─友達の思い出─

7/7/2023, 12:12:18 AM