私の本棚には、好きな本が詰まっている。
好きな本には、買ったお店や当時の日常生活の思い出も記憶されている。
手に取ると、物語の内容と一緒に思い出も蘇る。
この本は、読書嫌いだった私が、クラスの好きな子と共通の話題を見つけるために頑張って読み切った。口下手すぎて結局何も話せなかったけど、ここから読書の魅力に取り憑かれたのだ。
この本を買った時、お気に入りの本屋の店主さんに話しかけられてびっくりした。レトロでノスタルジックな雰囲気に包まれた店内で、本を選ぶのが楽しみだった。もう、閉店してしまったけど。
この本は書店でバイトしていた頃、お客さんがレジに持ってきて、ジャケットイラストのあまりの美しさに一目惚れしたんだった。スーツを着た三十代くらいの男性だったのが意外だった。閉店が近づいてお客さんが減った隙に新刊の棚に近づいて、血眼になって探したっけ。
この本も、あの本も。手に取ると一つ一つ思い出が鮮明に蘇る。どれも未だにクスッとできたり、懐かしい気持ちになれる。とても大切な本の思い出だ。
『好きな本』
6/15/2024, 2:32:12 PM