僕 の 思 い 出 。

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いつも廊下の奥から響いてくる午後3時50分
僕が丁度勉強を終えた時に聞こえてくるピアノの音だ。
ある日僕はこのピアノの音を誰が弾いてるのか気になった。

こっそり見に行ったらそこに居たのは
白髪の制服を着た女の子だった。

でもうちの学校は頭髪に厳しい校則があるため訳が分からなかった。

4時50分。塾があることを思い出した。
帰る途中も塾の講義中も塾終わりもあの子のことが頭から離れなかった。

次の日同じ時間にピアノの音が鳴る音楽室へ向かった。
やはりあの子だった。
僕はあの子に思い切って声をかけた瞬間、
目を開けれないほどの風が吹いた。

目を開けた瞬間に君は風と共に何処かへ行ってしまった。

あれからピアノの音は聞こえない。

僕はまたあの音色を聞きたい。

僕は君が奏でる音楽が大好きであると同時に

君は、僕の耳にピアノの音色を届けた瞬間、
僕という音楽にビックバンを起こさせたのだ。

8/12/2022, 1:27:09 PM