彼女を追いかけて草原へ向かった。そこは遠くの町まで見える丘だった。彼女はいつも遠くを見ている。「どうかしたの?」僕は聞いた。「ここに囚われていたくないの」 彼女は言って僕を見た。確かに彼女と出会ってから笑顔を見ていない。「ねぇ一緒に行かない?ここではないどこかに」僕は考えるより先に「いいよ。」そう言っていた。僕の言葉で彼女は笑った彼女の笑顔は綺麗だった。─────『ここではないどこか』
6/27/2023, 11:02:57 PM