君が誰かと仲良くしてると、可愛いな楽しそうだな良かったねというひかりの気持ちと、俺にそんな笑顔見せてたか? その話俺知らないんだけど。はっきり言ってムカつく…っていう闇の気持ちが入れ替わり立ち替わりする。
まったく大人気ないしカッコ悪いしみっともない。でもそれが人間ってもんじゃないか?そんな光の闇の狭間で人は、恋を楽しむものなんじゃねぇのかなぁ。
「何言ってんの。さむっ」
酔った勢いで俺の哲学をご披露したら、仲間が心底いやーな顔を浮かべた。
「なんだよ。普通そういうもんだろ。恋っていうのはさぁ」
「普通はね?でも相手があれよ、あいつよ?まぁねぇ……でもおまえがなんと思っててもさ、そのどす黒い嫉妬を抱えていても」
「どすとまでは思ってねぇわ」
「あいつは全部ひかりに変えちゃうんだよ。そういう奴じゃん?ピュアピュアピュアっ子、どこまでも光属性、そんでおまえのこと大好きじゃん?」
「…おまえまさか、あいつのこと」
闇側の俺がそう言うと、仲間はゲラゲラ笑ってそーそー、俺も好き好き!闇堕ちしろー!とふざけたこと言いやがる。
光側の俺はそれを見て、こいつも良い奴なんだよなと思いながら、そんな話を君としたいななどと思ったのだった。
▼光と闇の狭間で
12/3/2023, 12:56:04 AM