昔むかし、ある街に1匹の子猫がいました。
この子猫は助けてくれた女の子に恩返しがしたかったのです。 彼は毎日女の子に会いに行きました。何回もアピールをしましたが、気づくはずもありません。
言葉が通じないのですから。涙がこぼれました。
ですが、神にも思いが伝わったのでしょうか? 天から太陽の神が舞い降りてきたのです。
“秘密だよ 君なりの恩返しを見せてみなさい”
“期限は3日だ”
太陽は猫に、言葉と人の姿を与えました。高校生ぐらいの男の子に変身したのです。
人の姿を手に入れたのにヘマばかり。チャンスを逃してばかりです。それでも彼はめげずに笑い、叶わぬ恋を諦めずにいました。
“やっと見つけた。 今だっ!!”
“驚かないで話を聞いて。僕は、、”
その瞬間、空から声が聞こえました。
“約束だ。君はもう人にはなれない”
太陽は言葉と人の姿を奪いました。
すれ違った女の子は、少しだけ悲しそうな顔をしていました。
彼は猫の姿に戻りました。
「あの日から大好きでした」いえなかったその言葉。
そう言える日は来るのでしょうか?
数年後
“この猫 前に私が助けた、、”
彼は猫の姿に戻っても、思いを伝えようとしていたのです。
“なんだか、ありがとうって言ってるみたい。嬉しい。”
彼は彼女の手にそっと、キスをしました。
ひとりと1匹の絆が、固く固く繋がりました。
これからはどんな未来が待っているのでしょう?
8/6/2024, 12:41:20 PM