27(ツナ)

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幸せに

母が亡くなった。最愛の母が。
わたしは病室で母の最期の言葉を聞いた。
「……幸せになってね。幸せに。」
わたしは泣きながら、その言葉に何度も頷いた。

それからその言葉は私を縛る呪いの言葉になった。
ことある事に「幸せにならなくちゃ。」と焦る。でも次第に幸せがなんなのかわからなくなっていった。

「お母さん…お母さんがいない世界に幸せなんて、なかったよ。だから、私もそっちに行こうと思う。」わたしは、そう呟いて天井から下がるロープに首を通した。
「幸せに、なる、ね゛ッ……。」

3/31/2026, 10:37:14 AM