幸せになろうと思うまで、惰性で生きないで。
あなた自身を見つめて。
触れてみたのは偶然で、ただ風に揺れる髪が綺麗だと思った。舞い落ちる桜の花びらをふと掴もうとしたみたいだった。あなただった。思い返すといつもあなたの横顔ばかり見ていて、それになぜだか罪悪感さえ覚えていた。私の目に映ると、あなたが汚れてしまう気がした。その正解の瞳で、声で、ただ私の名前を呼んで。私の輪郭をなぞってこの世界から弾き飛ばして。
あなたの横顔ばかり見つめていた。あなたと目を合わせたことがなかった。あなたのことを知ったつもりで何も知らなかった。当たり前にあなたを独占できると思っていた。あなたのことは何にも知らない。あなたを知らない。正解になれない。あなたは私を見ないし、私もあなたを見ない。
幸せになろうとしてなかった。あなたの本当の顔も知らなかった。あなたの影ばかり見て、それが私だと気づかなかったから。あなたは私の横顔を見つめていた。
幸せに
3/31/2026, 5:03:24 PM