由希

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高く高く

一軒家の前、1台の軽自動車がようやく停められるような広さしかない駐車場で1人 シャボン玉を楽しんでいた
強くも弱くもない風が吹く夕暮れの空に自分が吹いて作ったシャボン玉が浮かんでいく
浮かんで屋根を超える前に弾けて消える姿を見て「なんて儚いんだろう…」と思ってしまう

(高く…高く高く浮かんで…)

そんな気持ちを込めて息を吹く
私の気持ちを汲んだのか、上手く風に乗ったのかシャボン玉は屋根を超えた

(今度はもっと高く飛んで)

10/15/2024, 9:34:37 AM