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風に乗って
五月上旬、公園の芝生。
ちょうど、公園の芝生に野花がたくさん咲いてくる頃。
私はそこで遊ぶのが大好きだった。
シロツメクサの冠を作り、
それを頭に乗せて走り回っていた。
私の目に写ったのは、
白いふわふわとしたタンポポの綿毛。
ふー
と、息を吹きかける。
綿毛が空中を漂う。
風が吹く。
更に空高く飛んでいく。
確か、遠くに飛んでいって
また、タンポポになるんだっけ。
そんなことを考えながら飛んでいく綿毛を
手を振り、見送っていた。
そんな思い出を思い返しながら、
今年も飛んでいく綿毛を眺める。
風に乗って、新たな土地への旅をする。
がんばれ、
心の中で応援した。

4/29/2024, 9:26:21 PM