たやは

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消えた星図

「あ!流れ星」

秋はだんだん空気が澄んてきて、流れ星が
よく見えるようになってくる。

「流れ星が消える前にお願いごとをすると叶うって本当なの?」

「本当かどうか聞かないでよ。夢がなさ過ぎでしょ。信じるものは救われるよ」

夜空を見上げれながら、ほろ酔い気分でフラフラと川沿いを歩く。他に歩く人もなく、明かりもほとんどないため、星がよく見える、

「あーあ。救われたい。結婚したい。彼氏欲しい。あーあ。」

「何それ。流れ星見てないじゃん」

「そうね。あ、でも、隣の部署の〇〇さん。長野の星座の見えるホテル?に泊まったら彼氏できたって言ってた。」

「それ関係ないでしょ。あのこ、元々可愛いし、彼氏なんてすぐにできるてしょ。」

他愛もない話しをしながら歩くと、秋の夜風が心地よく、気持ちいい。
空を見上げれば、また流れ星が光る。なんんとか流星群から流れてくる星々なのだろうか。星が次々と消えて行く。

「きれい〜。願い事しきれないよ。」

それから少しして、私たちには彼氏ができた。星に救われたのだろうか。
それは怪しいが、今は幸せだ。

10/16/2025, 11:25:48 AM