「もう東北は全て行ったでしょー?
じゃあさ、次、関東行きたい!!」
そんな娘の発言で、桜で満ちた春休み、
群馬県に行くことにした。
群馬は温泉地として有名だと聞いたことがある。
そこで、今は車で近くの予約していた宿に泊まる。
娘は超超ご機嫌だ。
どんな宿かなあと思いながら車を走らせていると
宿が見えてきた。
「ねえねえ!宿ってあれ?!」
娘が後ろから肩をトントンと叩いてきた。
そうだよとにっこり笑うと
「やっったあ!!楽しみだなあ♡」
娘はびょんびょんと飛び跳ねた。
「旅路の果て」
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怪我をしそうで心配だ。
広い駐車場で車を止めた。
大きな自動ドアをくぐるとお城のような
赤い絨毯が敷かれている。
「えっすごーいっ!」
娘に黒色のキャリーバッグを預けると
受け付けへ向かった。
「えー、吉田様でございますね。
部屋は305の部屋となっております。」
受け付けの人が話を進めていくと、娘が来て
「さん、まる、ご?それってどこなの?」
受け付けカウンターから顔を出した。
「ちょっとっ!後でお母さん説明するから…」
言いかけたところで、受け付けの人は
「あちらへ真っ直ぐ行くとエレベーターが
ございますのでそちらから3階へ行くと
305の部屋となっております。」
優しく丁寧な口調で話す。
「ああ、ありがとうございます。」
母はぺこりと頭を下げた。
「夕食は温泉のすぐ隣の大広間で6時半、または
7時半となっておりますが…
どちらにいたしますか?」
「えー、、それじゃあ6時半で。」
間もなく母が話すと受け付けの人も
「かしこまりました。こちら、部屋の鍵です。
どうかごゆっくりお過ごしください。」
間もなく話し、鍵を渡し、深々と頭を下げた。
[完]
1/31/2024, 12:07:15 PM