Sasha

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「あーあ来週かあ…。」

私は大きく伸びをした。ここは、会社の休憩所だ。

「何が?」

同僚のイシイちゃんが尋ねる。アクティブな彼女と大人しい私では、まったくタイプが違うが、不思議とウマが合うのだ。

「いや、来週結婚式なんだよね。友達の。出費はかさむし、旦那はイケメンだし、イマイチお祝いするモードになれないんだよねえ…。」

「人の幸せを素直に喜べない人は、劣等感が強いらしいよ。」

「え、何それ!?」

私は思わぬ鋭い言葉に、胸をズシリと射抜かれたように感じた。

「劣等感?そりゃまあ、確かにあるけど…。でも友達も悪いんだよ、なんせイケメンの旦那ができて、優越感のかたまりみたいになってるんだから…。」

「まあまあ。そんなんほっときなよ!飲みに行こ!」

彼女は何かというと飲みに誘う。

「わかった。じゃあ仕事終わったらね!」

私は思わず約束をして、制服に着替えた。制服があるのは嫌だったが、今以上は太れないという縛りが出来て、助かる部分はある。

結婚式前にあまり太りたくはないが、この制服が入るサイズなら、パーティードレスも入るはずだ。

【劣等感、優越感】

7/14/2023, 6:53:42 AM