道端に咲いていたのは一輪のコスモスだった。
なぜこんなところにポツンと咲いているのだろうかと疑問に思いながら見ていると、コスモスが突然浮かび上がった。
私は驚いて尻もちをついた。そのまま見ていると一輪のコスモスが揺れながら空へと舞い上がっていく。
いったいどういうことなのだろうかと呆然と見上げていると、歌声が聞こえてくる。
どこから聴こえるのだろうかと周囲を見回してみても誰の姿もない。
まさかと思いもう一度コスモスを振り返った。
するとコスモスの花を優しく握りながら山口百恵の“秋桜”という曲を歌う妖精が飛んでいたのであった。
10/10/2025, 9:53:18 PM