語り部シルヴァ

Open App

『ささやかな約束』

「...おはよ。」
「おはよ!」
朝目が覚めたらいつも幼馴染が
ベッドに寝てる俺を見つめている。
晴れの日も雨の日も土日も...

「あのな...わざわざ毎日来なくてもいいんだぞ?」
「別に〜?無理してないよ。」
このやりとりもほぼ毎日。ほんとに飽きないな...
「じゃ、玄関で待ってるからね。」
そう言って俺の部屋から出ていった。
「もしかして...いや、まさかな。」


階段を降りていくとおばさんが声をかけてくれた。
「あ、いつもありがとね。朝ごはんは...食べてきたかな?」
「はい、いつもお気遣いありがとうございます。」
「こちらこそだよ〜!...あの子は約束忘れてると思うけど...
それでもやってくれるなんて本当ありがとう。」

昔交わした約束。
ねぼすけな君が困っていたから
僕が起こすよと言うと喜んでくれた。
そんな君の寝顔を見れるんだ。毎日来たくなるさ。

語り部シルヴァ

11/14/2025, 10:15:29 AM