かたいなか

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前回投稿分からの続き物。
「ここ」ではないどこか、別の世界に、世界線管理局なる厨二ふぁんたじー組織がありまして、
いろんな世界から人間だの、獣人だのドラゴンだの宇宙タコだの、いろんなのが仕事に来ております。

前回投稿文では、都内某所の稲荷神社から、局に修行にきておる稲荷子狐が、
砂糖をサッサッサ、さっさっさと、
いろんな局員の私物にぶちまけて、ひと騒動。
最終的に和解して、謝罪して、
ハッピーエンドで終わりました。

で、
今回のお題の回収役は、その砂糖事件で自家製ポッカlもとい、レモン果汁を、
砂糖たっぷりのレモン砂糖水に変えられた、
管理局経理部の、万年コタツムリさん。
ビジネスネームを、スフィンクスといいました。

「ああ……ああ、俺様の、レモン水が」
お砂糖ドッサリでどうしよう。
スフィンクスはその日も経理部の、窓際のコタツでぬくぬくしながら、
子狐によってシロップ同然に砂糖を入れられてしまった自家製レモン水を、まじまじ見ておりました。
「良いカンジにサッパリで、ツナスパゲッティーにも、チーズピザにも、
何にでもピッタリだった、レモン水が」

レモン果汁と砂糖をフュージョンさせた張本人、張本狐はといえば、
スフィンクスの大親友、収蔵部のドワーフホトお嬢さんと一緒に、絵本を読んで言葉の勉強中。
「おべんと!おべんと!」
「お弁当の中身は、なーにかなぁ?」
「おにく!」
「お肉と〜?」
「おにくとおにく、とおにく」

あーあー、あーあー。
その「お肉」だって、バターと塩コショウで焼き上げたやつに、
この酸味さわやかなレモン水をちょいと落とせば、
それはそれはもう、それは、素晴らしいのに。
スフィンクスはジト目で子狐を見て、
そして、ため息など吐いています。

「スフィちゃん、ご機嫌ナナメ〜」
「だってよ、せっかくの俺様の調味料が、砂糖まみれだぜ。何に使えば良いんだよ、ジャムか?」
「うーん。しかたないなぁ」

コレと〜、アレと〜、ソレとそれー。
ドワーフホトお嬢さんがポンポンポン、タブレットにタップしますと、
数分も数分、十分かかってないほどの迅速さで、
自他ともに認める専属執事、法務部のカモがスッとんできまして、
ドワーフホトが注文したもの、数量、種類を全部ぜんぶ、セッティングしてしまいました。

「小鍋と冷却器と、炭酸水?」
「スフィちゃんレモンピール出して〜」

砂糖ドッサリになったレモン果汁水に、細かく刻んだレモンの皮をチョチョっと入れて、
煮詰めて煮詰めてコトコトことこと。
ドワーフホトのお嬢さんは、400ml+αもあったレモン果汁を、とろーり琥珀色のレモンシロップにしてしまうと、
そのシロップを炭酸水で割って、甘酸っぱいレモンスカッシュにしてしまいました。

「これでよぉし」
「ほほぅ、こりゃ良い!」

レモンスカッシュを気に入ったスフィンクスは、1杯2杯、たちどころに3杯も堪能しました。
「たまにピールが苦味を出すのが良い」
「いっぱい作れたから、明日も飲めるね〜」

キツネも!キツネも、のみたい!
カシャカシャカシャ!コンコン子狐も爪を鳴らして大興奮です。
「コンちゃんは、こっち飲もうね」
「やだ!やだ!キツネものむ、おねーちゃんとおなじの、のむ!キツネこっちのみt

やっぱりそっちでいい。」
「はい、どーぞ〜」

くぴくぴ、ごくごく!
子狐もスフィンクスも、ドワーフホトも大満足!
ハッピーエンドで終わりましたとさ。

3/30/2026, 7:31:32 AM