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「私とあなたじゃ住む世界が違う 第五十二話」

「今なら、管理人は出かけているよ」
キトンは、管理人の部屋を監視して、管理人が出かけて行ったのを見計らって、志那達に合図を送りました。
「あの管理人の禍々しいオーラは、キツ過ぎます…」
「ピエロ、大丈夫か?」
「じゃ、みんなを呼んで来る!」
志那は、スマホを使って梨々華やカインド達を呼びました。
「志那、何の用ですの?」
「コレから、ミュージアムに行こうと思ってたんだけどな…」
「志那、楽しまないと損だぞ。こんなユートピアみたいな街、そんなに無いからな」
梨々華やカインド達は、コレからどこかに行くかの様なお洒落着の格好をしていました。
「アレ?由里と章司は?」
「二人は呼んだけど、部屋に居なかったよ?」
スモークは、由里と章司に連絡を入れようとしました。
「なら、ちょうど良いですね。その二人は、呪いにかかっている時間が長いから、解くのにかなりの時間が掛かりますし、後回しの方が効率は良いです」

「志那、そいつら誰だ?」
「私の部屋でシェアハウスしている先住民だよ。幽霊のピエロと猫のキトンとカモメのガバード」
志那は、カインド達にピエロ達を紹介しました。
「お前らも、回帰光玉で仲間を失くしたのか?」
「ああ、そういう事だ。お互い、同じ境遇だとはな」
「皆さん、お洒落をしてお出かけって事は…かなり呪いが進んでいますね」
「三次元国で浮かれていると、一文無しになる。ケブバガミが呪いを掛けて悪化させているな」
「呪いは、解かなきゃダメだよ?」
「せーの、カースクリア!」
ピエロ達は、カインド達に掛かっている呪いを解きました。

「…何なんでしたの?」
梨々華はまさかと思い、自分の所持金の残高を見ました。
「ウソ…!こんなに使ってましたの?!」
「梨々華、俺達も同じだ」
「うわっ!どうしよう…」
「不覚だ…」
梨々華とカインド達は愕然としていました。
「…実は、俺達は呪いには掛かっていません」
「言えば、掛かっているフリだ」
アメジストとアンバーは、カミングアウトしました。
「エッ?!じゃあ、今まで何で掛かっているフリなんて…」
「勿論、調査ですよ。秘密裏に管理人を調査していました」
「管理人は、最初から見て怪しいと思ったからだ」
「…流石、林檎は違うね」
キトンは、呟きました。

「管理人を調査して分かった事ですが、毎晩のように誰かと会っている事が判明しました」
「相手は多分…宝石の密売人か何かだろうな」
林檎王子の二人は、管理人の調査報告をしました。
「この国に掛かっている呪いって恐ろしいな…大量出費させて借金地獄にするつもりか?!」
ロードは、顔を青ざめながら恐怖に陥っていました。
「管理人は追った方が良いよ。今までの仕返ししてやるんだから!」
志那は、やる気満々でした。
「…志那は、管理人にこき使わされていましたものね…」
「管理人を何とかしないと、このマンションから出られないし、また呪いに掛かる危険だってあるから、僕は賛成だよ」
「皆で、あの婆さん追跡するぞ」
志那達は、管理人を追跡する事にしました。

11/18/2022, 10:32:15 AM