「待ってるよ」
「嗚呼私は貴方をお慕えしております。」
「いつまでも、待っております。」
私は神様を信じている。信じているというよりそこにあると思う。そんな信仰心の強い私を呆れたかのように、仕事に夢中な夫。
「私達新婚なんだし、旅行とかどう?」
「無理だろ。引っ越したばかりでお金がないんだ。」
幸せとは少し言い難い日々だけれど、これが私の日常だ。そんな私の日々に転機が訪れる。
夫が出兵することになった。最初は驚いたけれど気づけばラッキーとすら思っていた。
「いってらっしゃい」
「行ってきます」
この会話が夫と話す最後の会話だった。
ある日ひとつの電話が来た。
「もしもし」
電話に出るとそれは、夫の亡くなったという知らせだった
私の頬に涙が流れる。
びっくりした、私から夫への愛はとっくに冷めたものだと思っていたから。気づけば私は玄関に座っていた。
などというくだらない妄想をして私は待つのだ。
夫の帰りを待つのだ。
帰ってきたら伝えよう、私から貴方への愛を。
「ただいま」
「おかえりなさい」
コメント
さて、今回のお話どうだったでしょうか?
もしも、大切な人達がこの世から去ってしまったらと考えると想像できないほど怖いですね。ムンクの叫びより怖いかも。
私的には「嗚呼」のお題は無視してしまったように思うんですけど、なにはともあれ!最終的に楽しんでいってくれたらなと思います!
てか、今回のお題激難ですね。ムズくて嗚呼の意味をGoogleさんで調べて来ちゃいましたよ、カナリムズカシイカッタ
3/9/2025, 10:58:40 AM