秋雨ノ源

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見つめられると

想い人がいます。
彼女は帰りの道で少し目の端を通るだけ
名前も歳も、住所も知らない。

ある日、コンビニで偶然ぱたりと出くわし
挨拶を交わした
優しく可愛らしい声だった。

その日から、コンビニによく行くようになった。
安いお菓子ひとつを買いに行くだけ
店員にも顔を覚えれてしまった。

彼女とは挨拶を交わしているうちに
世間話をするようになった。

そして帰り道、目の端を通るだけだった
彼女が僕に手を振り返してくれるようになった。

その時の笑顔が眩しくて、
見つめられると鼓動が早くなる。

再確認するんだ
僕は彼女が好きなんだと。

3/28/2024, 10:28:44 AM