わたしの友人は、わたしの保護者には内緒で作った友人であるが、幼い頃にお母様を亡くしておられた。
残されたお父様は家事が出来ない人。
まだコンビニもない時代。
お惣菜もスーパーにそんなに置いていない頃。
きっと、友人は食生活に苦労されていたのだと思う。
わたしはそんな事情も知らず、趣味で作った拙いお菓子を学校に持ち込んで、その友人に振る舞っていた。
それが後々、友人にとって、心の灯りになっていたことが判明する。
わたしにとっては、なんてことない、気まぐれな親切だった。でも友人には、かけがえのない手作りの味になっていたのだ。
それを高校で再会した後聞いて、わたしが友人の心の灯りを知らずに灯し続けていたことに驚いたし、嬉しくも思ったのであった。
【消えない灯り】
12/6/2025, 10:31:41 AM