人魚姫は羨ましいね、と君は言った。愛されて愛されて、でも一番欲しい愛は貰えなくて。誇りを失い痛みに耐え、それでも愛を得られなくて。そうして泡に還っていく、何も残さず消えていく。羨ましいね、と君は言った。誰もに沢山に愛された君は言った。外見も内面も、何一つ欠けること無い君は言った。その意味を知ったのは、稀代の宝石が如く飾り付けられ、永遠に完全を祝福され、誰も彼もが愛を捧げた、君の骸を燃やそうと、決意した朝だった。‹泡になりたい›
8/5/2025, 10:47:14 AM