トト

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デヴィッド・クローネンバーグ監督の「ザ・フライ」が好きで、これは凄く怖い映画だが、確かに一見の価値がある。

なので「裸のランチ」が話題となった時期待していたのだが、

いや、実際に数々の賞をとったようだが、私の好みには会わなかった。

不条理な映画でオススメなら鈴木清順の「陽炎座」「ツィゴイネルワイゼン」、寺山修司の「田園に死す」「草迷宮」の方。

吾妻ひでおの「不条理日記」というのもあった。不条理で1番最初に連想したのはこれ、とにかく訳が分からなくて面白い。

こんなのばかり見ていたら、頭がおかしくなりそうだが、たまには見ると脳が喜ぶような気がする。

私の文章には時々スキゾフレニアとか脳疾患の人の話が出てくる。

実は3年前亡くなった母が、晩年、「レビー小体型認知症」になってしまって、

これは幻視や妄想を見てしまうのが特長なのである。

それで認知症や統合失調症について自分なりに勉強してみたのだ。

認知症は長生きすれば誰でもかかる。医者に言わせれば、100パーセントだという。(そこまで行かない前に死ねばかからないが)

そして、レビー小体型認知症は3番目に多い認知症だから、それ程レアな病気ではないのである。

脳の中にレビー小体というものが発生して幻視や妄想を見せるのだから、「裸のランチ」みたいな不条理な世界が見えていたのかも知れない。

母曰く、宙に魚が泳いでいる。とか、兄と姪が、兵隊にさらわれた、なんてヘンテコなものもあった(イスラム国のニュースの影響だろうか?)。

認知症の問題は、年々関心が高まり、現在まさに悩んでる方が居られるかも知れないが、

勉強してみたら、意外と面白かった。

などと書いたら不謹慎だろうか?

でも私は、母が何を見ているのかが、知りたかったのである。

3/18/2024, 5:09:44 PM