とある恋人たちの日常。

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 今日は結婚式に呼ばれ、恋人と一緒に参加した。
 旦那さんも花嫁さんも幸せそうで、見ていると俺も嬉くなる。
 
 ちらりと隣にいる恋人を見つめると、〝表情筋が無くなったのか?〟と心配になるほどゆるゆるに笑っていた。
 
 そして、その瞳には羨望が混じっていることに気がついてしまう。
 
 みんなで大盛り上がりを見せている中、俺はテーブルの下から彼女に手を差し伸べる。それに気がついた彼女は、なんの疑問を持つことも無く俺の手を取った。
 
 そういう迷いのないところ、本当に好きだよ。
 
 熱を込めて見つめていると、お化粧していつもより綺麗になった彼女の頬が少し赤くなる。それが嬉しくて、目を細めて口角を上げて声に出さない言葉を送った。
 
『こんどは、おれたちのばん』
 
 俺の言葉の意味を理解して驚くけれど、目の端にきらりと光るものを溜めながら、満面の笑みで大きく頷いてくれた。
 
 
 
おわり
 
 
 
一六九、永遠に

11/1/2024, 10:52:44 AM