愛猫(かのじょ)が女王であることは、その佇まいでわかる。
丸く小さない額、エメラルドの瞳、ツンと尖った鼻、唇は小さくいつもきちんと結ばれている。
声をかけても、視線を向けるだけで、絶対に媚を売ったりしない。
「あぁ、お願いだ。ずっとずっと君のお世話をさせておくれ」
膝の上で、ゴロゴロと気持ちよさそうに丸くなっている。
僕の尻は、もう三十分もジンジンと動くことを促しているのだが……。
下僕に成り下がった僕には、どうしても動く事ができない。
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愛を叫ぶ。
5/12/2024, 4:27:27 AM