No name

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荷物なんか、現実なんか、不安なんか

投げ出して鳥のように飛んで行きたくなる時

がある。

ひるなかの清々しいセルリアンブルーに風を切り

夕暮れ前の、この世のきれいを全部詰め込んだペールトーンに漂い

黄昏時の、紺碧とブラッドオレンジの交わるところを目指して

匂いの濃い夜に頬を撫でられ

まだ少しひんやりしている朝の空気に抱かれながら、

水平線で紅く萌える生まれたての朝日を、茶透明の瞳に閉じ込めたい。

8/22/2024, 4:25:09 AM