【過ぎた日を思う】
卒業式後の教室。
私は机に体をこすりつけて感傷に浸っていた。
「アッアッアッヒィー」
これで最後かと思うと名残惜しい。
私は机の上に立つと服を引っ張りながら踊りだした。
「カオナシのまねーアヒィィィー」
だんだん楽しくなってきた。
しかし、
「何をしている!」
警備員が来た。大声ではしゃぎすぎたか。
私は弁解した。
「実は卒業したばかりで浮かれてしまって、すみません」
すると警備員はニヤッと笑った。
「つまり、卒業したお前は学校とは関係がないということだな。建造物侵入罪で貴様を処刑する」
「あへ?」
私は間抜けな声を出してしまった。
コイツは何を言っているのだ。
「待って下さい。薄汚い下民風情が適当なこと言わないで下さい。地獄に落ちますよ」
「しね!!」
警備員は火炎放射器で教室を燃やし尽くした。
「あひょひょー」
私は間抜けな声を出しながら息絶えた。
─時刻は深夜2時を回ったところだった。
10/6/2023, 4:24:33 PM