「太陽の下で」
外は寒いが陽の光はあたたかい。
こんな時には洗濯物が比較的よく乾く。
今日は悪い日じゃないか───「おしゅわり。」「……?」
「なに?」「おひじゃ、かちて?」「ニャー」
なんか小さいのがやってきた。どうやら膝に座りたいらしい。
「ひなたぼっこ!いいでちょ〜?」
嬉しそうに膝の上に座ってくる。ついでに子猫もじゃれついてきた。「ねね、ニンゲンしゃん!」「おひしゃま、あったかいね!」「そうだな。よく晴れてていいな。」「んー!」
部屋の中とはいえ、太陽の下で、ふわふわで小さな子どもと子猫と一緒に日向ぼっこ……。知らないうちに眠くなってきた。
ふかふかのカーペットに、もちもちふわふわで温かい子ども、そして知らないうちに丸まっていた子猫。柔らかいもの達に囲まれているせいか、もう眠ってしまいそうだ。
小さなこの子の頭を危うく枕がわりにしそうになってハッと目が覚める。顔を覗き込む。眠っているようだ。
こういう他愛もない時間が、しあわせと呼ばれるものなのかもしれない。そんなことを思っているうちに、足が痺れてきてしまった。でも動けない。どうしたものか……。
「随分とおくつろぎのようだねえ。」
小声で眠る子どもの弟が話しかけてきた。
まあ、そうなんだけど、足が痺れてるのに動けないというか。
ちょっと場所変わってくれよ。
「いいけど、キミはもう日向ぼっこをしなくていいのかい?」
まあ、もう満足したからいいよ。
「そんなこと言わずに!ボクの隣に座ればいいじゃないか!」
「ほら、ここ!冬が近づいて日が低くなってきたから広く長く日向ぼっこが楽しめるのさ!」なるほど。
「今日はいつもより、ちょっとのんびり過ごそうよ!」
その言葉を聞いてから少し経った頃には、もう全員眠ってしまっていた。
こんな日も悪くないな、なんて。
11/26/2024, 9:47:25 AM