「誰」
「覚えてないのか」
「うん」
「体調は?どこか痛いところはないか?」
「何もないよ、ところで君は誰なの」
「同い年だよ。俺は、×××っていうんだ」
「そうなの、どこかで会ったことある?」
「…ないよ」
「だよね、俺君のこと覚えてないもん」
「そりゃ、会ったことないんだから覚えるも何もだろ」
「確かに、そっか」
「お前の名前は?」
「俺?」
「俺が名乗ったんだから、お前も名乗らないと平等じゃないだろ」
「そうだね。俺の名前は…」
「うん」
「あれ?…名前、思い出せない」
「…大丈夫だぞ、お前はいつ戻ってきても、俺らが支えてやるからな」
「…頭、痛…」
「心配することはない、はやく帰ってくるんだぞ」
「…君は、」
「俺は…お前の友達なんだ」
「なんで…」
「…落ち着け、どうせなんとかなる」
「…う、ん」
「じゃあ、また後でな」
「…あ」
「俺って、誰だっけ」
3/26/2025, 12:40:49 AM