題名『白昼夢』
冬の寒さに身震いする、午後の昼下がり。
自分はデスクワークの仕事を終わらせるためにキーボードに指を走らせていた。
と言っても、多すぎる仕事書類たちを見てため息が出て手が止まりそうになり、疲れからか眠気が襲ってくる。
自分はふとキッチンの棚を思い出し、何かあった気がするなぐらいの期待感でキッチンに向かう。
直感通りというか何というか、キッチンの棚には買い溜めで溜め込みすぎた様々なメーカーのインスタトのコーヒーの袋が並んでいた。
全く存在を忘れていたのに仕事中に眠くなった時に思い出すなんて、まるで「寝ないで仕事しろ」と無意識にも怒らているようで苦笑がうかぶ。
本当は何か茶菓子とか少し甘いものを思い浮かべていたのだが…、その落胆をよそに自分はコーヒーを淹れるためにポットに水をいれる。
風が寒そうな音をして窓に当たるのを聞きながら、ポットがあったまるのを待つ間も自分は頭の中は仕事まみれで我ながら呆れている。
こんなに考えてしまうのなら仕事と結婚もありかもな…と変に馬鹿を考えているとピッーと機械音が鳴って、ポットが温まった事を指していた。
自分は先程までの考えを振り切ってマグカップを取り出し、適当に取ったインスタトコーヒーから3杯程すくいマグカップの中に入れ込む。
自分は内心この作業工程が業務的でありながら少し楽しいなと感じながら少しルンルンでお湯を注ぎ、スプーンで混ぜた。
コーヒーの苦いような少し上品な匂いに酔いしれそうになるが、コーヒーを淹れた理由が仕事だと思い出すと少し重い匂いに感じたのは気のせいだと思いたい。
冬のたった何もない昼間の出来事なのに夢のような気分だ。気のせいだろうか、それともコーヒーのせいか?
どちらにせよどこか変に思い浸っている。
12/24/2025, 8:15:20 AM