海月は泣いた。

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とりとめもない話


「寒い」
「ね」
「なんで冬って寒いんだろうな」
「それな」
「なにその適当な返し」
「んー」
「おい」
「ん」
「ゲームやめろ」
「むり、いまいいとこ」
「俺がいんのにゲームすんのかお前」
「あー、はいはい」
「聞いてんのか」
「ちょっと待って…って、あ、あーーーー、あーー!」
「ざまあ」
「負けたじゃん!」
「俺のせいじゃないし」
「邪魔するからあ」
「そもそも、お前がゲームするのが悪い」
「はいはい、構って欲しいんですね」
「ちがうし」
「見栄はるなって」
「はってない」
「大丈夫大丈夫、僕には分かるよ」
「…もーいい、お前なんか一生ゲームしてろ」
「しないしないおわりおわり」
「あそ」
「冷たーい」
「知らね」
「もー…あ、」
「、?」
「…そういえばさ、駅前にケーキ屋できたの知ってる?」
「……知ってるけど」
「一緒に行く?」
「…行かねえ」
「本当は行きたいくせに」
「はあ?」
「いーよ、もう分かったから。ゲームしててごめんね?」
「…お、まえさあ」
「ん?」
「俺が許すって、わかってて言ってるだろ?」
「そうだよ」
「はあ」
「ははっ、ごめんね」
「まったく、悪いやつめ」
「つくづく僕に甘いね」
「ケーキ食べたいだけだから」
「はいはい、ツンデレね」
「さっさと行くぞ」
「はーい」

12/17/2023, 1:32:39 PM