仕事に誇りと信念を持っているか。自分の仕事を小馬鹿にしているような人は、
だいたい職場できらわれる。
それでも、その人の中にほそーく芯になりそうな糸があって、その仕事とその人を繋いでいるんだろうなと思う。
子供の頃、トイレはお便所で、汲み取り式で、汲み取りの車が来ると、「くさいくさい、お便所やさん」と言ったら、母に叱られた。
やっぱり子供の頃、夕方、近所の子たちに何の気なしに仲間はずれにされて、ポツンとしていると、ご近所とも言えないおばさんが勝手口から出てきて、「どうしたの?」と聞かれた。思わず、「つまんないから、しにたい」と言ったら叱られた。
わたしは、どれだけの人に叱られた分からない。でも、だいたいは思い出せる。
母は仕事に対して厳しい人だった。それは、自分自身に対して厳しいという事だった。母は、他の仕事を選べなかったし、その仕事しか選ぶことができなかった。
「目が見えたらなぁ、」というボヤキをわたしは何回も聞いたけど無視してきた。
わたしが就職してから、仕事の事でいつまでもグチグチ言ってると、「奥歯があるだろぅ、噛み潰しなさいょ」と、母にいつも言われた。母もどんだけ悔しい思いをしてきたことか。「泣いたって誰も助けちゃくれないよ、笑われるだけだ」
その時は励ましとは、思えなかった。愛とはそういうもんだと思う。
7/1/2025, 9:05:23 AM