'26年1月3日 日の出
3年生最後の夏、合宿中の私達はみんなが寝静まった後にこっそり抜け出した。
高台の校舎から坂道を下って行く。
初めは静かに息を殺しながら、校舎から離れていくに従って笑い声は大きくなる。
まるでこの日のために部活を頑張ってきたみたいだ。
時折車のヘッドライトに照らされながら海へ向かう。
笑いながら歌いながら走ったりスキップしたり。
いつも教室の窓から眺めていた海が目の前に見えてきた。
月明かり、静かな波の音。
隠し持ってきた花火で最後の思い出を作る。
3年生で残ったのは私達3人だけ。
つらい練習も悔しい思いも乗り越えて今がある。
優秀な後輩達に追い越されてしまったけれど、最後まで3人でやり遂げたことに誇りを持とう。
誰もいない砂浜に3人並んで座っていると、海の向こうがだんだん明るくなってきた。
何でもない1日が始まる日の出だけど、何でもない私達の未来はあの時から今も続いている。
1/3/2026, 3:15:32 PM