残り香

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朝日の温もり

頬を照らすように、包むように、触れる、支子色。

僕に目を覚ませと言うように、朝日は目を照らしてくる。
眩しいので、髪で目を覆う。

少し臭うが、心地よいのは支子色の温もりのせいだろうか。

臭い。

パンの焼け焦げた匂いみたいだ。

僕が感じる温もりは、人と違うのだろうか。
心があたたかく、燃え尽きるような、そんな感覚だった。

白いベッドが黒焦げて灰になった。



それこそが僕に似合う朝日からの最後の温もりなんだ。


#03

6/9/2024, 2:18:17 PM