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君の奏でる音楽は、僕の知ってる君と違って、静謐で気高かく品があった。公園に行くと、人気のないときを狙ってすべり台を滑りにかけていく君となんだか重なり合わなくて、うろたえるように何度もペットボトルを口元に運んだ。昨日、何も言えない僕に、君が正論を投げてきたときの言葉づかい、抑揚、身振り、顔つき、視線。その全てが君の音楽そのものだった。君は君だった。僕は何も知らないまま口の中に飲み込めない唾が溜まっていく。

8/12/2023, 12:46:50 PM