KANNE

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むすめが小学生のころ

うしろには小さな山がある
そんな田舎のアパートに住んでいた

休みの日の朝
いつものようにむすめが
走りこみに行こうとすると

「いっしょにはしる!」
めずらしく2番目のむすめが言い出した

仲良く走り出した二人を見送ったのだが
すぐにむすめが
凄い勢いで戻ってきた

なんと
坂をおりてすぐに脇の茂みから
2頭の鹿が駆け降りてきて
ぶつかりそうになったらしい

あまりの大きさに
恐怖を感じて死にものぐるいで
走ってきたようだ

…で、2番目のむすめは?

あ!
と、むすめが焦って後ろを振り返ると

「おいてくなんてひどいよー」
と、半べそをかきながら
必死に走ってくる
2番目のむすめの姿があったのだった…

6/21/2025, 10:25:06 PM