・2『心の灯火』実家に逃げた。夫とはもう会いたくない。実家の母は何も事情を聞かず「いつまでもいていい」と言ってくれた。その日の夕飯はお刺身や揚げ物、明太子や浅漬や豚汁など私の好きなものばかりが並んだ。母はもう歳だからあまり作れないけどと言っていたけど嬉しかった。食べながら泣きそうになるのをこらえるのがやっとだった。食べ終わると自分を少し取り戻せた気がした。【続く】
9/3/2024, 9:32:23 AM