koromo(全てフィクションです)

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好きじゃないのに

「それじゃあみんな年内の活動とか自分のプロフィールとか、書く欄がそれぞれあるから書いて持ってきてねー。提出は今月中。進路に出す書類の参考になる資料だからしっかりねー。」

『今年の振り返り』…。
困った。
活動内容はさておいて、問題は自分について。
プロフィールとか書くの苦手なんだよね。
得意なこと、苦手なこと、頑張ったこと、自分について。
自己分析はたぶん得意な方だと思う。
だけどこうやっていざ文字に起こすとなると頭を抱える。

…とりあえず得意なことは「空気を読むこと」と書こうか。
私は空気を読むこと専門に生まれてきたんじゃないかと疑うぐらい空気が読める人間だと思う。
空気読めるというか、読んでる。
当たり前かもしれないけど、もともと人とのいざこざとか揉め事とか超苦手だし、そもそも人間関係が面倒だと思う人だから空気を読むのは初期装備と同じような感覚。
なんせ空気読まなきゃあとが怖い。
空気悪いときは、あははーって言って話題変えるし最悪その場から何食わぬ顔で逃げ出す。
まったく、ああいう場面って本当にきらい。

たぶん私と同じような人は空気読むのって当たり前だと思ってるから、空気読めない人が苦手。
空気読めない人に遭遇すると、
「何考えてんだこの人!!空気読めよばか!!!こっちがどれだけ察して空気読んでるかも知らずになんてことしやがる!!!!」っていう声がずっと心の中でこだましてる。

空気読むのが当たり前だと思ってると、つい度が過ぎちゃうこともあって、あそこまでしなくてもよかったなあと後になって後悔することもしばしば。
相手に全部合わせちゃってなんの話してるんだかわからなくなったり、その延長で、名前すら聞いたことないまじで知らない地下アイドルの古参みたいな感じで認識されて会話終わってたり。
好きじゃないのに好きって言ってみたり、好きなのに好きじゃないって言ってみたり、いろいろ頭の中で矛盾が生じてしまってパンクしそうになることもある。

空気読むのって社会的にはめちゃめちゃ大事なスキルだけど、やりすぎると自分の首を絞めることになるし、自分を押し殺してまですることじゃないのかなとも思ったりする。
やっぱり何事もやりすぎはよくないね。
ちょうどいいさじ加減が大事。
それが一番難しいんだけどさ。



…やばいやばいやばい!
「空気読むこと」以外なんも書けない!!!

3/25/2024, 3:40:59 PM