ひとつの「過去」という大きな時間の中に溶けて、輪郭をなくしてしまった。それでもあの西日さす教室に、砂埃舞うグラウンドに、お喋りの絶えない駐輪場に、秘密の校舎裏に、わたしの姿はあったのだ。誰かがそこにいたように、わたしも確かにそこにいたのだ。これまでのあらゆる日々から地続きの、線上に立つ一点のわたし。「放課後」
10/13/2024, 1:49:39 AM