もっと知りたいけど、それはもしかしたら、たくさん知った物事の忘れ方、なのかもしれない。何なSF的なひみつ道具の作り方を研究して、徐々に知覚して、最終的にはそれが完成して、そうしたらその記憶も含めて、丸ごと忘れる。その道具の構造、金属の類はどれだけ、夢と希望の欠片はこれだけ。嫌な奴のああだこうだ、好きな人の僅かな仕草。それはそれは全て忘れるわけ。まあもちろん、私の研究は上手くいったから、変な熱暴走でも起きなきゃ全て忘れるわけで、それは本当の幸福なのかとか、私なりに考えて、その結果どうなったのか知っていたけどそれも忘れるわけで。
どんな痴態を晒して産まれてきたのか、どれだけ父母に愛されて、地域の人何某さんに愛されて生きてきたのか、そんなことも平気で忘れてしまうわけで。
だからと言って、そのひみつ道具だかなんだかの止め方も忘れてしまってる以上、何が何だかわからなくなって、全て忘れていく。
だからまあつまり、こんな事はしてはいけないわけで、するという選択が、ある種の地球滅亡になってしまうわけ。
そんな夢を見ていた。目が覚めて、手元の時計を見ると、おおよそ二十三時で、変な時間に起きたなと思うわけ。
なんだか嫌な夢を見たなと思いながらも、やっぱり嫌な事は忘れたいなと、冷蔵庫から缶チューハイなんかをごそごそ引っ張り出して、今宵もオールナイトの、晩酌が始まるわけ。
お題 : もっと知りたい
3/12/2026, 4:13:14 PM